「あっ」
少しずつ暑くなってきたそんな日の夜
エントランスを通りすぎようとした時、聞いたことのあるような声に私は呼び止められ振り返るとそこには望夢くんが立っていた。
「あ、望夢くん」
「こんばんわ!夜宵ちゃん!」
少し暗くなった髪色、増えたピアス。それがまたゆっくりと揺れた
「望夢くん、お仕事帰り?」
「ううん、今日は休みとってたから地元に帰ってた」
「そっかそっか。」
話しながら足を進めると彼も足を進めだす。
「夜宵ちゃんは、学校帰り?」
「ううん。さっきまでお友達と遊んでて、それの帰りかな」
そっか。そう望夢くんが小さい声で相槌を打つ
