言葉にするには綺麗、という単語しか出てこないほど綺麗に見えた。
狭いこの空間が、綺麗に見える。
「あれー?新しく引っ越してきた方ですかー?」
どれくらいぼーっとしていたのかはわからないけど、自分の声ではない声が聞こえ意識が戻る。
「あ、僕、隣に住んでる永田望夢っていいます!
お姉さん玄関開けっぱなしで部屋になかなか入らないから、びっくりしました(笑)」
のぞむ、と名乗る彼がにこりと歯を見せて笑う。
「ここから見える景色が綺麗だったからつい…」
そう私も笑うと彼も私の立ってる場所に来て同じ景色を一緒に見る。
「オレンジ色の空って、切ないっすよね」
