新チームが始動して、早2ヶ月が経っていた。
凛も、あの時のエラーを引きずってるんじゃないかと心配していたけど
今は生き生きとショートの守備を練習している。
「相澤」
「ぁ、はい‼」
後ろから聞こえた声に少し驚く。
凛ばかり見てたこと気付かれてないかな。
あたしの名前を呼んだのは、キャプテンの隼人先輩だった。
「悪い、テーピングし直してくれん?」
右の足首を指差し、アンダーソックスを下げて露わになったそれは、少し赤く腫れている。
「スライディングしたら剥がれた」
ははは、と八重歯を見せて笑う。
「笑い事じゃなかですよ?てか、捻挫しとるとにスライディングとかせんでくださいよ!酷くしますよ」
無茶をする隼人先輩に文句を言いながら
救急箱からテーピングを取り出す。
こういうふうに無茶する悪い癖は、
凛に似てるな、なんてことを考えた。
中学のときもテーピングはしたことあったから、おてのもの。
「った‼」
突然隼人先輩が顔をしかめる。
「えっ、あ、すいません!!触ってしまったですか?」
今得意げになっていたところだと
いうのに…。
「なーんて。うっそー」
「は?」
氷を、と近くをあさくっていた手が
反射的に止まる。
「ごめんごめん、痛うなかったよ。
からかいたかっただけやけん」
「先輩、最低…」
あたし、めちゃくちゃ焦ったのに。
冷たい横目で先輩を見ると、
悪かったさ、とまた八重歯を出して笑っていた。
絶対思っとらんこの人……。
凛も、あの時のエラーを引きずってるんじゃないかと心配していたけど
今は生き生きとショートの守備を練習している。
「相澤」
「ぁ、はい‼」
後ろから聞こえた声に少し驚く。
凛ばかり見てたこと気付かれてないかな。
あたしの名前を呼んだのは、キャプテンの隼人先輩だった。
「悪い、テーピングし直してくれん?」
右の足首を指差し、アンダーソックスを下げて露わになったそれは、少し赤く腫れている。
「スライディングしたら剥がれた」
ははは、と八重歯を見せて笑う。
「笑い事じゃなかですよ?てか、捻挫しとるとにスライディングとかせんでくださいよ!酷くしますよ」
無茶をする隼人先輩に文句を言いながら
救急箱からテーピングを取り出す。
こういうふうに無茶する悪い癖は、
凛に似てるな、なんてことを考えた。
中学のときもテーピングはしたことあったから、おてのもの。
「った‼」
突然隼人先輩が顔をしかめる。
「えっ、あ、すいません!!触ってしまったですか?」
今得意げになっていたところだと
いうのに…。
「なーんて。うっそー」
「は?」
氷を、と近くをあさくっていた手が
反射的に止まる。
「ごめんごめん、痛うなかったよ。
からかいたかっただけやけん」
「先輩、最低…」
あたし、めちゃくちゃ焦ったのに。
冷たい横目で先輩を見ると、
悪かったさ、とまた八重歯を出して笑っていた。
絶対思っとらんこの人……。
