夏空の下をキミと駆けて

結局全部の準備が終わっても
まだ他の1年は来ていなかった。


「まだ誰もこんね?」

「んー。暇やけんキャッチボールすっか」


「でも1人やん」


「ばかやなぁ。未結とすっとさ」


「…あたし?」


ぇ、と自分を指差した。

凛とキャッチボールするの?

「あたしいっとき投げとらんけん
暴投するかも」


「俺やったら捕れる」


二カっと笑う凛は

まだ幼くて

とても1年でレギュラーとっちゃうような

すごい奴には見えない。