私と兄の関係

俺が落ち込んでると雅人は、「大丈夫だって。健斗は、充分中学生に見えるって。ただ、山崎先生がちょっとボケてただけだよ。俺の方がよく年上に見られるから」と言った。

雅人は、俺にフォローしてくれた。

あいからわず雅人は、優しい。

由梨が惚れるのもよく分かる。

今更だけど、雅人なら由梨を任せてもいいと思う。

他の男は、絶対嫌だ。

とにかく雅人は、俺の親友でもあるし頼りがいがあるから。

それに2人は、両思いなんだから俺が入り込めるわけない。

だから由梨の事、諦めて正解だったかもしれない。

由梨と雅人が両思いになって欲しいから。

今は、雅人の事憎いと思わない。

でも、由梨を泣かしたら絶対許せない。

まぁ、雅人は優しいからそんな事絶対ないと思うけどな。

でも、山崎先生ちょっとボケすぎだと思う。

でも、仕方ないか。

「雅人は、あいからわず優しいな。雅人は、大人っぽいと言う意味だからいいと思うよ」

俺は、言った。

「いやいや、そんな事ないって健斗の方が優しいよ。健斗、ありがとな。そう言われたの初めてだし」

いやいや充分、俺より優しいって。

それは、そっちの台詞だよ。

「雅人こそありがとな。雅人の方が充分優しいし」

俺がそう言うと雅人は、「いやいや健斗の方が」と言った。

こりゃー、しばらく誉め大会が続くな。

「いやいや、健斗の方が」

「絶対雅人の方が優しいって」

雅人は、負けずに言う。

俺は、とうとう笑ってしまった。

「俺等、誉めたい会になるんじゃない? さっきからお互い、誉めまくってるし」

俺がそう言うと雅人も笑って「そうだな」と言った。

「おーい、白井と真島。盛り上がってるのは、いいけど手形取ってくれよな」

担任が言った。

皆、俺達を見て笑ってた。