「由梨、どうしたの? 急いで席に着いてたけど……」

若葉が心配そうに私の所に来た。

「あっ、何でもないよ。気にしないで」

私は、無理やり笑顔を作って言った。

若葉が悲しそうな表情をしていた。

さっきのお兄ちゃん見たいな表情で……

私、若葉に何かしたかな?

私、誰かを悲しそうな表情にさせてばっかだ。

私、サイテーだよね?

「若葉、私何かした?」

私は、恐そる恐そる若葉に聞いた。

「由梨は、何もしてないよ。でも、由梨無理に笑顔作らなくていいよ。私、そんな由梨を見るの辛くて嫌……」

若葉が今でも泣きそうな表情をしていた。

若葉が悲しそうな表情をしていたのがやっと分かった。

若葉は、私が作り笑いしてたの分かったんだよね?

やっぱ若葉は、すごいなぁ。

私の事をよく分かっていて……

私は、若葉に心配させてばっかだなぁ。

「若葉、ごめんね……若葉は、私が作り笑いしてたの分かってたんだよね? もう作り笑いしないから」

私は、言った。

「うん、いいよ。その代り、作り笑いはしないでね?」

「うん、約束する」

「うん、約束ね」

私と若葉は、約束した。

若葉と約束したのに私は、若葉との約束を破った。

私、本当にサイテーだよね。

若葉は、本当に私の事心配してくれて言ってくれたのに……

若葉、ごめんね……

若葉は、優しくて私にとって最高の親友だよ。

なのに嘘付いたりしてごめんね……

でも、若葉に心配かけさせたくなかったから……