「先輩が恋愛感情で好きにならなかったら俺諦めるんで。
だからそれまで俺にチャンスをくれませんか?」
真剣な表情をして言う優大くん。
「…お試し、とかそうやって。
軽い気持ちで付き合おうって言うのはどうかと思うけど…」
だって。
付き合うって両想いになった2人がすることなんじゃないのかな。
お試し期間とか言って付き合うのは、相手に失礼だと思うし。
「俺は軽い気持ちでそんなことを言ったつもりはありません。」
本気で私のこと好き、なんだ…
まっすぐ見てくる優大くんを見てそう思った。
いつの間にか終わっていた先生に頼まれた雑用。
先生のところに持っていくにはまず、この話を終わらせなきゃいけない。
「で、でも…!
お試しで付き合っても好きにならないかもしれない…!」
恋愛感情で。
そう 好きにならないかもしれないんだ。
お試し期間中で付き合うのやめる、って私が言うかもしれないのに。
それをやられたら、傷つくのは。
悲しい気持ちになるのは。
優大くん、貴方でしょう?
