〝佐藤 栞〟


俺の好きなひと。
そして、もう会うことのできないひと…

昨日は栞先輩のお葬式だった。

俺はあの時からずっと後悔している。

どうしてあの時、気付いてやれなかったんだろう…

どうしてあの時、手を離してしまったんだろう…

今更後悔したって遅い。
もう、遅いんだ…

でも後悔するよ。

だって俺のせいで。

俺がガキだったせいで。
俺が弱かったせいで。

先輩が…栞が死んだのだから。

ごめん… ごめんな、栞。


「…栞…先輩…」


涙が頬をつたった…