狼男〈オオカミオトコ〉

やっぱり、さっきの建物の中に
戻るらしい。


「ちょっと悪ノリが過ぎるが、
気はいい連中だ」


そう言ってグレイは緑だった扉を押した。

その扉はもう木の、オンボロの扉に変わっていた。

こんなのなら、さっきの緑色の世界の方がマシだった。





リンリン






ベルの音くらいかき消されそうな、
声があちこちから飛んで来た。


「アタチの獲物!グレイずるーい」

「アタイのだい!」

「グレイさん、譲って下さいよー。」






すぅ

隣で息を吸う音がした。