ギャーギャー言いながら廊下を進む私たち。


「冬馬さんって優しいねー美和の好みに合わせて買ってくるなんて」


「そうなのかなぁ……適当な気がするけど」


実際どうなんだろう?

私の為に選んでくれてるなら嬉しいけど……適当っぽい。


「え、気付いてないの?美和がコンビニの袋持って学校来た時って、梅干しおにぎりっての多いよ?」

「そう……だっけ?」



うんうん、と大袈裟過ぎるくらいに頷く麻実ちゃん。

そうだったかな……?

いつも当たり前のようにやり取りしてたから、気付かなかった。


いつも私の好みで買ってくれてるのかな?



「いいねー何も言わなくても貢いでくれる男」


「へっ?」


貢…いで?



「だってそれ買ってくれるんでしょ?羨ましいよー」


ちょ、これ、貢がせてるの?

あまりに自然すぎて気付かなかった……。


おにぎりじゃなくてもよくパンとかも買ってもらってたし、飲み物なんてほぼ毎日……。


私、最低だ。