良明くんと別れてすぐなのに、私は笑ってる。 それは多分、冬馬兄ちゃんのおかげ……。 冬馬兄ちゃんが居てくれるから私は笑っていられる。 洗い物を終え、ソファに座る。 隣には冬馬兄ちゃんが居る。 私が座るのとほとんど同時にケータイを閉じて、タバコを灰皿に押し付けた。 「……」 「……」 お互い無言だ。さっきまで笑い合ってたのが嘘みたいに思える。 「話してくれる?美和」 ようやく言葉を発した冬馬兄ちゃんに私は頷いた。