小さな袋に入ったソレを良明くんに渡す。


「誕生日、プレゼント……昨日買って…たの」



確かに冬馬兄ちゃんと一緒に居た。

笑って話をしてた。


でもそれは、幼なじみとして……それ以上なんてない。


ただの幼なじみ。

それだけ……。



「――ッ……」


何も言わない良明くん。

私はただ泣いていた。

堪えることが出来なくて、いつまでも泣いていた。




.