その日の放課後。 教室に残る私と麻実ちゃん。そして、良明くん。 「……二人で話したいんだけど、いい?」 いつもと変わらない、優しい笑顔で麻実ちゃんに言う良明くん。 心配そうに私を見る麻実ちゃんに、「大丈夫だから」と言った。 「先帰ってて?大丈夫だから」 「ん……後でメールして」 私が笑うと麻実ちゃんも笑い、カバンを持って教室を出ていった。 「ごめんね」 二人きりになり、良明くんが呟いた。