私と良明くんは一緒に学校に行くようになり、帰りも一緒だった。

家はちょっと遠いけど、いつも良明くんが迎えに来てくれたし、送ってくれた。


そんな様子を見ていた麻実ちゃんが声をかける。
「何、良明と付き合い始めたの?」


良明、って……いきなり呼び捨て??

でも麻実ちゃんの性格を考えたらすぐに呼び捨てとかしそうだけど。

でも……私の彼氏なのに。


「うん。良明くんは私のこと大事にしてくれるから」

笑顔で返事をするけれど、麻実ちゃんは顔を顰(しか)めたままだ。


「私友達に聞いたんだけどさ、良明って良いウワサ聞かないよ?」


……何よそれ。

良明くんのことなんにもわかってない。

良明くんは凄く優しくて、私のこと1番に想ってくれて、

凄く凄く良い人なのに。

「麻実ちゃんには関係ないでしょ?
なんでヒドイこと言うの?
良明くんのこと、全然知らないくせに」

「あ、あのね私はただあんたが心配でっ……!!」


「放っといてよ、麻実ちゃんには関係ないでしょ?」