私の……――。


……なに?




音の無いその場所。

私はゆっくりと辺りを見渡す。



「もうやめとけば?」

私の知ってる声。
声の主は、片手でアイコさんの腕を掴んでいる。

振り下ろされたナイフ。
私の顔ギリギリで止まっている。



ナイフをまだ振り下ろそうとする手と、その手を制止する手。


力のぶつかり合いでナイフが震えている。



「もうやめとけば?」

もう一度呟いた。