「私と冬馬さんは……――」 説明を始める麻実ちゃん。 そしてそれを聞く良明くん。 私はそんな二人の様子など知らず走り続けていた。 聞きたくない。何も聞きたくない。 イヤダ……。 「美和っ!」 冬馬兄ちゃん、来ないで……。 何も話したくないっ……!! 「逃げるな!!」 腕を掴まれ、そして……抱き締められていた。