クレヨンの『数学魔法』入門

 紫音が慣れない数字の公式を書いている一方、美津子とドワーフは少し離れたところに立っていた。

「さっきメイプルが言った一つ目のお願いは、二つないと意味がないのかい?」
「はい……………、二つ」
「ふ〜ん、二つも何に使うの?」
「……………絆のためです」
「絆か……………、羨ましい言葉だな。我々は契約が全てだから」
 ドワーフは道具のすぐそばにある棚から何やらゴソゴソし、ある物を二つを手に取った。
 あったあった、これでいいかい?
 ドワーフはその物を美津子に見せると、美津子は嬉しそうにニンマリし、一つは大事そうにポケットに。
 もう一つは飽きもせずにそれを嬉しそうに眺めて、紫音の数学魔法が出来るまで待った。


 20分経過。
 何とか問題を解いた紫音は疲労困憊(ひろうこんぱい)ですでにヘトヘト。
 美津子はそれに気付いたのか、紫音に歩み寄った。