クレヨンの『数学魔法』入門

「それなら、特別にちょっとだけ変えてあげる」
「ちょっと?変えるって?」
「はいはい、早く商品を箱に詰めてちょうだい」
「あ、ちょっと待って下さい。………………私の恋愛はどうなんですか?」
「恋愛?それならそんなに遠くないわよ。ちょっと言うとあなたは忘れている……………、私が言えるのはここまでね」
 忘れている?
 それを聞こうとする前にクロトは仕事に戻り、紫音は仕方なく商品を箱に詰めを。
 クロトの作る商品はどれも綺麗で、どういうわけか光輝くような品ばかり。
 だが、それに反してクロトの顔に元気はない。

「……………ねえクレヨンちゃん、山岡ハウスさんに言ってくれない?」
「何をです?」
「納期厳しいって。それから、私たちの商品だから売れているのに、勘違いするなって事も!」
「え?」
 箱詰めの手を止めた紫音は、クロトを呆然と見ている。