クレヨンの『数学魔法』入門

 ああ〜美味しかった。…………………………………アレ?
 突然身体の違和感を感じた紫音。ゆっくりっと眠気が襲い、身体には力が入らないのか、体制が保てない。
 それに何故か視界もぼやけていくのがわかり、前に座っていた美津子を確認した後、その場で熟睡。

「キャホーーーーー!!?」
 先ほど紫音と話をしたお客が雄叫びをあげ、周りにいたお客も不気味に喜んでいた。そして、そのお客は再び紫音のいる席に。

「お嬢ちゃんはそのケーキ食べないのかい?そしたら楽しい世界に行けるよ〜」
 そのお客は先ほどからほとんど喋っていない美津子の方を向き、まるで恐怖を煽るような顔に。
 けれども、それを見た美津子は全く動じる事もなく、むしろ蔑(さげす)むような冷ややかな目。

「楽しい……………事、ぜひしたい……………ですね」
「そうかい?それならここに名前を書いてごらん?君の名前を」