クレヨンの『数学魔法』入門

「あ、あの〜、山岡ハウスさん」
「ハウスでいいよハウスで、あ、イェ〜」
 そう言って拳を出した山岡ハウス。紫音はよくわからず同じポーズをし、山岡ハウスは拳をつけた。
 山岡ハウスは美津子にもそれをするが、美津子は紫音の影に隠れて拒否。
 そして、部屋に案内された二人。ファッション関係という事もあり、部屋の中は資料やらデザイナー用の机やらパソコンが数台など、ところ狭ししと物物物。
 その部屋を抜けると、先ほどの部屋とは違い、机に椅子くらいしか物を置いておらず、意外にも綺麗に片付いていた。

「じゃあそこらに座って座って!最近水にはまってさ、それでコーヒー入れるから」
 山岡ハウスは最近購入したこの冷水とお湯が出るこの機械が気にいっており、それを自慢するかのようにそれを使った。
 ・・・・・。
 辺りをキョロキョロしだす紫音と美津子。始めて入る男の部屋に何だか落ち着かない。