クレヨンの『数学魔法』入門

「…………………誰かいるの?」
 そう問いかけたのは美津子で、部室が暗かった事ともあり、その声には緊張が。
 それとは逆に美津子の声を聞いた相手は、すたすたと警戒する事なく、美津子のもとへ。

「メイプル久しぶり!!」
「………………クレヨン?クレヨン!」
 最初に部室に入って来た女子生徒、それは紫音。
 その紫音は、久々の学校で嬉しいのか笑顔を浮かべている。


 あの時、紫音・康太・プリズマーの三人は、前回行った『アマイモン』近くの場所に飛ばされていた。
 そして、三人に声をかけたのは『髑髏』で紫音にちょっかいかけてきた者。
 最初は康太がギュッと抱きしめ気付かなかったが、僅かな隙間から紫音を確認したその者は、紫音の顔を見た瞬間、身体が膠着(こうちゃく)。
 後は、その者がこの世界に案内したのだが、紫音は魔力の量の関係で起きてはおらず、その事実は知らない。