それから土曜日と日曜日を挟んで、六日目の朝。
 その日も朝から、朝練のために早く来る生徒やお喋りしながら来る生徒、遅刻寸前の生徒など、今日もいつものような光景…………とはならなかった。


「・・・・・」
 一人の女子生徒が校門の前に着くと、何からある教室を見上げていた。
 その様子を登校して来た生徒たちはその事に気に止める事もなく、その女子生徒を避けながら登校。
 女子生徒はハァーと息を吐き、カバンを握りしめるとそのまま校内の中へ。
 女子生徒はそのまま教室へとは行かずに長い階段を上り、数学魔法部の部室へ入り、部屋は真っ暗で誰もいない。

「・・・・・」
 女子生徒は電気もつけずに中に入り、カバンを机に置いて、カバンの中を何やらゴソゴソし始めた。
 と、突然誰かがこの部室へと入ってくる気配を察知したのか、その女子生徒は後ろを振り向くのであった。