クレヨンの『数学魔法』入門

「ケータイだけ……………………」
「…………………クレヨン?どうし……………クレヨン、クレヨン!!」
 まさか魔力の量が。
 紫音はどうやら疲れ過ぎており、俯いたまま顔を上げる事も出来ず、肩で息ををしていた。
 早く家に帰さないと。
 康太は近くの壁に紫音をよっ掛からせ、すぐに機械の方に。

「え〜と、何だこれ?」
 機械には多数のボタンやスイッチがところ狭しと並んでおり、何がどの装置が動くのかがわからない。
 ひとまず適当にスイッチを押すが、何の反応もなく動いている様子はない。

「何だこりゃ〜?壊れているのか?」
 更にスイッチを押すのだが、やはり何の反応もない。
 康太は疲れている事と機械が動かないことでイライラしたのか、その機械を軽く蹴るのだが、それでも動かない。

「仕方ないな〜、プリズマー研究員を起こして動かしてもらうしかないか」