クレヨンの『数学魔法』入門

「ハケ?何を言っている?」
「ウタちゃん、決めちゃって」
「え?……………あ!待て!」
 康太の右手にはすでに高速回転させた風が完成。
 それを見たプリズマーが全て悟ったと同時に、その風を飛ばして機械の中へ。
 風はプリズマーの身体の自由を奪い、プリズマーの身体をあちこちぶつけ、そのまま気絶。

「やった………、ウタちゃんやった!!」
「……………ああ、やった…………………オレたちやったんだ!!!」
 その勢いのまま、康太は紫音と抱きしめ、二人はしばらく勝利の余韻に浸おうとした。
 だったのだが、少しすると紫音は恥ずかしかったようで、康太を引き離すのであった。

「…………クレヨン、さっさ帰ろうか?」
 うん、そうだね………。
 二人はプリズマー研究員を機械から出して暴れないよう手だけ縛り、二人の目線はあの機械。

「クレヨン、機械は得意?」