クレヨンの『数学魔法』入門

「クレヨンならどうやってあの装置をコントロールする?」
「『すみません、貸して下さい』って言えばいいんじゃない?」
 ………………ハァ?
 さすがの康太も、紫音の天然についていけなくなったのか、先ほどより冷ややかな目に。
 しかし、紫音は本気なのか康太の目を真っすぐ見ており、康太から視線を外さない。

「そんなにバカにするなら数学魔法で何とかしてよ!」
 それが出来るならとっくにしているよ。出来ないから悩んでいるのに。
 康太の冷ややかな目はそう訴えていたが、紫音は気付かない。
 
「相手を眠らしたり、コントロールしたりはAやAAクラスだし………」
「ウタちゃんはBランクまでだっけ?」
「ああ、メイプルなら使えるんだけど」
「そうなの?ならメイプルを呼ぶ?」
「・・・・・」
 康太の冷ややかな目を更に増し、二人の話は全く進まないまま、10分が経過するのであった。