クレヨンの『数学魔法』入門

「え?」
「わかんない〜。ウタちゃん教えて〜」
「はいはい…………」
 人騒がせなやつ。
 こう思った康太であったが、何ともない紫音を見るとホッとした自分がいた。


 その後、康太の教えもあってラグランジュの定理を何とか解答。
 紫音は数学魔法を使っていないはずが、すでに体力は底をつき始めていた。

「ちょっと休憩しようか?」
「だ、大丈夫………。私だって役に…………立つもん」
「う、うん。それなら頼むよ」
 紫音は手をかざす。少しすると、かざした紙から透明な玉が出現し、紫音たちをすぐに囲んだ。

「出た出た。さすが!!!」
「ま、まあね〜。ところでこれがAランク?何かしょぼいね?」
「これはバリアだよバリア!!」
「これがバリア?」
 どう見ても大きいシャボン玉だよね?
 紫音の出したそれは透明で大きいが、特にそれ以外は何もなく、まるで膜。