部室のドアを開けると、みんな依頼なのか誰もおらず、部屋はガラーン。
 部室は今日も数学の公式が黒板に書いてあり、しかも、キャスター付きのホワイトボートも追加。
 しかし、康太は黒板派らしく、そのキャスター付きホワイトボートはシュガーとメイプルが使用していた。
 そのほか、前回ドワーフにお願いをしてもらって石の置物が部室に置かれたり、新しい数学の公式が書かれた本もそこにはあった。

「誰もいないし………」
 そう言って、後ろを振り向くと人の顔。何と康太がそこに立っていた。

「く、クレヨン!」
「う、ウタちゃん!あ、あ…………」
「クレヨン、何も言わずについて来てくれ!!」
 えっえっえっ…………。
 強引に紫音の手を引っ張る康太は、そのまま学校の外へ。
 外には予約していたタクシーが校門の前に停まっており、康太は何の迷いもないまま、そのタクシーに乗車。