クレヨンの『数学魔法』入門

「あなたが契約したのは、この方の下っ端さんだと言うのを聞いています。ですから契約解除して下さい」
「た、た、た、頼むよお嬢ちゃん、クロトやドワーフの事は諦めるから、どうか才能だけは……………」
「ハァ?アンタ自分の立場わかってんの?私がアンタごときのお願いなんて聞くわけないでしょう?」
 ひ、ヒィーーーーー。
 腰を抜かし、まともに立って逃げる事も出来ない山岡ハウスは、完全にに追い込まれ、どうする事も出来ない。

「契約解除するよね?しないとか言わないよね?それともこれ喰らってみる?ねえどうすんの?」
 美津子はあらかじめメモ帳に書いてあった炎の数学魔法ベーテブロッホの法則を開き、いつでも発動可能な状態に。

「か、か、金な…………」
 もうまともに会話すら不可能な山岡ハウスは、何とか許してもらおうと土下座。
 だけども、美津子はそんな山岡ハウスを見ても手を緩めない。