それにしても。

―――この男、一体いつになったらウチから出てってくれるのか……。

あと三ヶ月あまりで子供が産まれるというのに、萩野は相変わらず妹の六畳間に寄生している。

かなりの月収があるはずなのに、なんであの狭苦しい部屋に住んでいるのか。

理解に苦しむ。 

―――このままあの鬱陶しいだけの生き物が産まれたらどうしよう……。 

けたたましい声で夜泣きする赤ん坊を想像し、腕に鳥肌がたっていた。

ああ……勘弁して。