何の結論も出せないまま、約束の一ヶ月が過ぎてしまった。

仕事に情熱を注ぐどころか、私をこの窮地から救ってくれそうなリッチメンを求め、気もそぞろ。

とにかく適当な人材を見つけて寿退社したかった。

が、これまで見つからなかった王子様がそう簡単に現れるはずもなく、タイムリミットばかりが気になって仕事でミスを連発。

うっかりカートでお客様の足を轢いてしまい、その対応もうまく出来ず、クレームを食らった。

内心、『通路に足なんか出してるアンタの方が非常識なのよ!』と思いながらもマニュアル通り、じっと頭を下げたのに。