「お姉ちゃん……」

美穂は私と悠斗を見比べるようにして、長い睫毛をパチパチと上下させている。

「ち、違うの。これは……」

私はタケル以外の男性と一緒にいる理由を説明しようと、わけもなく焦っていた。


「可奈子……」

隣りで悠斗が呟いた。

彼は車のドアを開けたままの格好で、美穂のいる方を向いて立ち尽くしている。