エクスタシー 2 〜極貧のオンナ?〜

「たとえ可奈子と駆け落ちして他の街で暮らしたとしても、俺にはホストしか出来ない。学歴も体力もないし。結局またホストやって……。客と寝て……。可奈子泣かして……」

悠斗は小さく溜め息をついた。

「そう思ったら、目の前で泣いてる可奈子のお母さんに『それでも可奈子を愛してる』って言えなかった」

「それで……どうしたの?」

「可奈子との待ち合わせ場所に行かなかったんです。ここで一人で、ずっと星を見てました。この世界で生きてく。絶対にナンバーワンになってみせる、って決めて」

悠斗が悲しみを隠すようにサングラスをかけた。

「次の日、可奈子はアメリカへ連れてかれました」

私は言葉を失った。