『別名「北十字星」とも呼ばれているこの星座は、大神ゼウスが恋人レダに会いに行くときに変身した白鳥の姿だと言われています』
星座の解説が耳の奥でぼんやりと滲む。
私はじっと手帳の巻末に貼られたプリクラに目を凝らしていた。
「可奈子っていいます」
「可奈子さん……」
「彼女、まだ高校生だったのに、『悠斗をナンバーワンにしてあげる』って言って、毎晩クラブへ通ってきてくれました」
しゃべりながら、悠斗は星座を見上げている。
「こ、高校生でホストクラブ通いなんて出来るの?」
「お金持ちのお嬢さんだったんです」
星座の解説が耳の奥でぼんやりと滲む。
私はじっと手帳の巻末に貼られたプリクラに目を凝らしていた。
「可奈子っていいます」
「可奈子さん……」
「彼女、まだ高校生だったのに、『悠斗をナンバーワンにしてあげる』って言って、毎晩クラブへ通ってきてくれました」
しゃべりながら、悠斗は星座を見上げている。
「こ、高校生でホストクラブ通いなんて出来るの?」
「お金持ちのお嬢さんだったんです」