高校生の分際でホスト遊びしてたなんて、最近の若い者は……。

やっぱり自業自得ね。

「私たち、駆け落ちするはずだったんです。私がアメリカに行くことになった時」

可奈子の顔がほころぶ。

「マジで?」

「けど、悠斗は待ち合わせの場所に来なかった……」

笑ったかと思ったら、あっという間に沈み込む声と表情。

「あんた、ホストの言うこと信用したの? 二千万も貢がされた後で?」

「はい」

純粋培養の御嬢様はこれだから怖い。

「そんな目に遭って、まだこの男が好きなの?」

こんないじましいトコにプリクラ貼るほど……。

「そうですねぇ。やっぱりまだ好きです」

理解できない。

可奈子の両親が彼女を金銭的に自立させない理由がわかった気がした。

あたしはもう一度じっくりとバッテリーを見た。

―――それにしても、プリクラの可奈子の顔、理沙そっくり……。