「美穂さん? 何かあった?」

心配そうな顔をしたヒロトに尋ねられ、慌てて眉間の皺をほどいた。

「あ……。ううん。何でもない。妹から。明日のディナーの話」

「ああ」

ヒロトは安心したような顔をして
「帰国したら、一度、妹さんも一緒に夕食でもどうかな。良かったら妹さんの御主人も一緒に」

「そうね」

―――それまで理沙と萩野が続いてたらね。

あたしは心の中で付け加えた。