あたしは自分の腕時計に目をやった。

「あ。もうこんな時間。私、行かなきゃ。キャプテン、すみません。私、沢井さんと約束してて」

なんて演技して、大島を部屋に放置した。


―――ふっふっふ。せいぜい悩んでちょうだい。

酔っぱらってあたしを押し倒した罰……。 

パンツいっちょで首をひねり、必死で記憶を辿る大島を想像するだけで、笑いが込み上げてくる。

あたしはスキップしながら可奈子の部屋に行った。