「----(ひィッ!!!)」
思わず心の中で叫び一歩後ずさってしまう私。男の人は気にせず少しだけ頭を下げた。
「・・・・・ぁ・・・、どーも」
「---(ひィッ!!!!)」
「・・・・・ぁの?」
「あ・・・(思わず、フリーズしてたわ)」
とりあえず、視線を自分の手元へと移し、手を真っ直ぐ彼の方へと伸ばして、顔を伏せながら言い放つ。
「こ、これ!!!引越しそばです!!!!」
「・・あぁ・・・・・、すみません。」
「・・・・・・・・」
そう言いながら、素直に受け取る男の人(たぶん北野さん)。
「・・・」
「・・・」
受け取った、受け取ってもらった形で時が止まったかのように微動だにしない私たち。
というか、その後の展開が想像出来ない。
あぁ、どうしよう。
神様、この人が悪い人でありませんように。
お願いします。
