「署長から聞いたのか?」


「・・・うん」


「とっさの判断だったとはいえ、

職員の人がそれに応えてくれるのか、

かなりハラハラしたんだけどな?」

そう言った秀は少しだけ笑った。



「…私との縁を切らないでいてくれて、

ありがとう」

涙を流しながら、

でも満面の笑みを見せて、

秀に言った。



「礼なんていらない。

オレがそうしたかったんだ・・・

オレと琴美は、一生繋がってなくちゃいけないからな」

そう言った秀は、

私の唇に、優しくキスをした。


「秀、大好き」

「…オレもだよ。

・・・そうだ、琴美、これをつけてて」

そう言って私の首に付けたのは、

可愛い装飾が施されたネックレスだった。