私の旦那様は特殊捜査官

『大河内秀と、離婚してください』

…私は耳を疑った。


離婚ですって?

私が秀と夫婦でいる事が、

そんなに気に入らないのか。



「…今手元には、紙がありません」


『そんな事は分かってますよ。

だから区役所に行って、届を済ませてください』


「あの」


・・・切れてしまった。


「…琴美」

秀が私の名前を呼ぶ。


…私は涙目になりながら、

でも涙を流すまいと、必死に堪えていた。


「・・・秀、私と離婚してください」

「?!」

とんでもない言葉に、秀は目を見開いた。

…たった今、2人の愛を確かめ合ったと言うのに、

なぜ、離婚なんだと・・・