「…琴美」

「お願い」


…それからどれくらい時間が過ぎたのか。

秀が重い口を開いた。


「…分かったよ、戻れるかどうかはわからない。

上と相談してみてからだ」

そう言って秀は困ったように笑った。


私は嬉しくて、秀に抱きつく。

結や勇気も、私のまねをして秀に抱きついた。


「全く、わがままが三人もいると、パパは大変だ」

そう言って秀は笑った。



…それから数日後。