嘘つき彼氏に惹かれた私


席に着いた私は

右隣に座ってる可愛らしい感じの女の子に話をかけてみた。

あのー、私、永井沙那これからよろしくね?

私がそう言うと

その子は笑顔で

「私の名前は、田中美憂(たなかみゆ)よろしくね」

と言ってくれた

そのあと軽く笑顔で会釈して

黒板の方を向き

かばんの中とか整理して

先生が来るのを静かにまってた。


そしたら、突然後ろから肩を叩かれて、「おい、お前なんて言う名前?」

これが初対面かってぐらいの口調と低い声で私に聞いてきた男の子がいた。

正直めっちゃムカついてる。

けど、入学式当日から敵をつけるわけなんてできないから

イライラしてるのがばれないよう

朝練習した笑顔をつくって

後ろを向くと…

うっ、めっちゃイケメンなんだけど…

透き通った肌に、筋の通った鼻、形の整った唇に、筋肉質は体。

世の人々が言う美少年とはこーいうことだろうと思った。

この人は、ほとんどの女子の理想と言ってもいいくらいにかっこいい。

しばらく、言葉が出なかった。

けど、さすがに無言過ぎて

目の前にいる美少年が不思議な顔をし初めて来たから

はっ!と目が覚めたように言った。

「わ、私の名前は永井沙那よろしくね!
ちなみにあなたの名前は?」

『おー、沙那な。了解!よろしくな、沙那!
俺の名前は中川竜(なかがわりゅう)。竜って読んでくれ!』

「わかった!よろしくね!竜…?」

ちょっと、初対面の人をいきなり呼び捨てで呼んだから恥ずかしさで疑問系になっちゃった…

無理矢理笑顔作ってたから変ににやけてたかも…

なーんて、思いながら、照れた顔を見せないタメに

前を向いた。