春休みも近くなり、まだまだ寒さが続く頃だった。



‘ぅ〜ん..腹痛い’


朝から腹痛に襲われた咲弥香は嫌な目覚めだった。



熱は一切出ないのだが、朝や夜になると痛くなるのだ。ここ2、3日前からの悩みだった。




「お母さん、腹痛い」

『又?病院行ってみようか!』

「う…ん」


咲弥香は病院が嫌いだった。それでか返事は曖昧になった。