『体育館?』 「じゃないの?」 体育館に着いた頃には始業式は始まって居て、二人は自分のクラスの1番後ろに腰を下ろした。 咲弥香は1組、海緒は4組。 喋る事は出来ずにいた。 一人になった咲弥香を又、昨日の記憶が襲った。 今の咲弥香にはどうしたらいいのか解らずに居た。 遊に話すべきなのか、隠し通すのか。 始業式の間考えていたのはそれだけだった。 そしていつの間にか始業式は終わっていた。 『学校でよ!』 海緒が咲弥香を誘った。 「うん!」 二人は学校を後にし、目的地も無いまま歩いた。