ふじなみ









*亜季*

階段を下りて車に乗り込むために扉に手をかけた途端、名前を呼ばれて振りかえる。そこには景が笑顔で立っていた。



亜季「なにしてんだ。ここで」

景「いや買い出し行ってて、たまたま通ったからさ」
亜季「買い出して、もう遅いし一緒に帰ろや」
景「お!サンキュー」
景は亜季が運転する車に乗り込む。

亜季「いつもこんな時間まで買い出しか?

時計は23時を回っていた。
景「ああうん。輸入物の商品の、閉店間際に安くなったりすんねん!」
亜季「大変やな、そういや景はあの家長いんよな?母さんたちがいたころも食事は景が?」
景「え、うんそやけど、なんで?」

亜季「いや、日々の母さんたちに変わったことあったかなと思ってな」

景「?いや特には」