「藤峰」
**ユキ**
「おはよう!」
「……」
「お、はよう!!!て、ユキ!」
「!あ、…お、おはよう」
「なに、朝からぼーっとしてるわけ?また考えごと?」
この仔は高校からの友達、麻里香。
元気が取り柄でいつも笑顔の女の子だ。
同じ大学に通っている。
麻里香「あんたの悩みごとなんて、大抵あの事件のことか、あの当主になったってゆう真緒さんのことしかないから」
「そ、そんなことないと思うけど…」
図星な事を言われてユキは目を逸らした。
麻里香「真緒さんいいじゃんー!大学でも人気じゃん?かっこいいし!」
「…はぁ、頭痛い、朝からそいつの話しやめよ?」
「そいつって…誰のことなん?」
「!?」
声がするほうを見ると黒い笑みを浮かべた真緒が立っていた。
そしてユキに鞄を持たせる。
「ちょっ…」
真緒「教室の俺の机わかるやろ?おいといてや?俺はこれから約束あんねんから」
「な、なに言って」
真緒はあたしの前を数人の女の子とぞろぞろ歩いて行った。
麻里香「真緒さん相変わらずイケメンすぎる!ファンがいるわけだよねー」

