電車であった彼女

「あっ! ごめん。急いで行かなきゃって思ったら本山君の手にぎってた」


そう言った神宮さんは僕の手を解放してしまった。


「それじゃあ、しょうがないよね」


チェ! もうちょっと手を繋いでいたかったなぁ。


神宮さんの手が離れた瞬間そう思った。