「安心して……ね?」


そう言ってニッコリと笑う。


そんな私は、気づいていた。




私たち2人の後ろを、一定の距離を保ちながらついてくる人物がいることを。


そして、樹先輩もきっとそれに気づいている。


きっと、相手の動きを確かめるために、わざとここで立ち止まったんだ。