最後のLove song



荷物をかごに乗せ、後ろに凛を乗せる。

「お前またやせた?」

「受験でかも」

「俺に作ってくれるのもいいけど、

 凛もちゃんと食えよ?じゃないと、

 親父さんに合わせる顔がねぇ」

凛の親父さんは普段優しい人だけど、

凛が絡んでくると鬼より怖くなる。


「悠ちゃん?遅刻するよ?」

「はいはい。じゃあ行きますか!

 しっかりつかまってろよ?」

「スピードいっぱいね☆」

「りょーかいっ」


俺は勢いよくペダルを踏み、

高校生活の第一歩を踏み出した。