その日の夜は、
新しいことばかりの一日で
なんとなく疲れていた
こっちゃんが
構って構ってうるさいので
電話してあげることにした
雅『こっちゃん〜
こっちゃんの大好きな
俺やで!!!』
春『小春のほうが好きだもん』
なんだろ
きっと俺らの会話ってさ
この世界のカップルに
何回も何回も使われてきた
言葉たちばかりで
どっちが好きか競って、
電話を切るタイミングを
なくして、
全然特別なことじゃないんだな
でもさ、こんなさ
どっかの漫画やドラマで
見飽きたような言葉の言い合いも
こっちゃんと俺のは
特別に感じるんだよな
特別って感じられることが
大切なんだよなー、きっと
