仕事は彰くんのおかげで無事終わった。 「帰るぞー。お前んち行っていい?」 「え?うん。いいよ」 返事をすると、彰くんは私の分の鞄まで持ってくれていた。 “持つよ”そう言っても彰くんはずんずん歩いて行く。 おとなしく彰くんの隣を歩くことにした。 エレベーターを降りて、エントランスを抜けると、 彰くんが手を差し出してきた。